の目は悲しげだった。唇をきゅっと噛みしめ、小さく首を振る。

「…ラビ、バカね…」
「…ああ」

ラビは一拍おいて頷いた。
それよりほかに、何が出来ただろう。吐き出した声は思ったよりも低く、重苦しく二人の間に響く。見上げた先のの目は、よく見ればかすかに潤んでいるようだった。

「…あなたはバカよ、ラビ」
「…そうさね」
「あなたはね、ラビ…バカよ」
「うん、そろそろ凹むからストップな」
「…バカね」

ラビの腕を握った、否、掴んだの手が震えた。ああ、重力がにくい。
が脂汗を浮かべた頬を引きつらせてぎぎぎと身体を起こした。

「…ほん、とに…バカ重い…ッ!」
「まことに申し訳ありません…」


深さ数十メートル
命綱は彼女の腕
落下した場合のことなんて考えたくない





穴に落ちました



穴に落ちたラビとそれを引っ張り上げるヒロイン

み、短すぎる…!けども、一度こういうものを書いてみたかったんでした…
すみませんレイさん!書いててすごい楽しかったです!
リクエスト、ありがとうございました!!